RENT レント

クリスマス・イブの夜というのに、ルームメイトのロジャーとマークは、家賃を滞納し電気も暖房も止められ、イースト・ヴィレッジにある古いロフトの一室にいる。ロジャーは、かつて人気ロックバンドの一員として活躍していたが、ガールフレンドの自殺以来、ロフトに引きこもっているのだ。彼もHIVウィルスに侵されていた。ドキュメンタリー映像作家を目指すマークは、パフォーマンス・アーティストとして活動するガールフレンドのモーリーンに最近フラれたばかり。しかも、彼女の新しい恋人は女性だという。親友である哲学教授のトム・コリンズが、そんな彼らに電話をかけてきた。電話の後、教授は強盗に襲われてしまった。彼らのロフトにベニーが家賃の催促にやってきた。ベニーは元々ルームメイトだったが、資産家の娘と結婚し付近の土地所有者となってから、彼らに立ち退きを迫るようになった。しかし、ベニーは、ロジャーやマークのような、若き芸術家たちが自由に音楽や映画を作れるようなマルチメディア・スタジオを作ろうと考えていたのだ。